令和3年 6月定例会 一般質問
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質問 道東自動車道の開通予定と「知床」ナンバー7町の広域連携について
答弁 道東自動車道開通の前に新たな広域連携等を推進し取り組んでいきたい
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◆質問
開通予定の道東自動車道と知床ナンバー7町の広域連携について質問させていただきます。
道東自動車道と釧路外環状道路については、平成29 年3月定例会において、翌年開通を予定していた釧路外環状道路の終点、別保インターチェンジを降りた行き先を太平洋海岸線の国道44 号線で根室市に向かうのか、または内陸の国道272 号線で酪農地帯の中標津町などを経由して世界遺産知床に向かうのか、重要な分岐点になるので、広域行政でインバウンド観光や交流人口の拡大を目指すべきだとの質問をしました。答弁は質問の趣旨には理解を示されましたが、残念ながら現在まで4年間、行政側の動きは全く全くありませんでした。
今年の4月27 日、国土交通省は、防災減災国土強靱化に向けた道路の5カ年対策プログラム北海道版を作成し、北海道開発局において情報を報道発表しました。その内容は、4月29 日新聞報道されましたのでご存知と思いますが、北海道横断道路本別釧路間は、現在工事中の阿寒インターチェンジから釧路西インターチェンジまでの延長17キロメートルを、2024 年令和6年度に全面開通する予定と明確に記載されました。簡単に言うと別保インターチェンジから帯広、札幌方面に高速道路でつながり、反対に帯広札幌方面から釧路市の市街地を通らずに、ノンストップで別保インターチェンジに到達できる環境が整備されることになります。
4年前の質問でも紹介したとおり、釧路総合振興局ではウエルカム道東道オール釧路魅力発信協議会を平成25 年に立ち上げ、官民一体で釧路管内市町村の情報発信に取り組んでおり、近年では、令和元年から2箇年、北海道地域づくり総合交付金、これ2分の1補助なんですが、それと振興局の独自事業として全額道費で組み合わせたこのプロモーション活動を展開しております。令和3年度はオール釧路魅力発信キャンペーン実施事業委託業務として、プロポーザル方式で公募したコンサル等の審査会が事務局である釧路総合振興局において行われたところです。
3年後の道東自動車道開通を前に、別保インターチェンジから根室内陸酪農地帯と世界遺産知床へと人と車を誘導するためのプロモーションは、知床を囲む7町で構成する知床地方版図柄入りナンバー導入検討協議会が釧路総合振興局と同様に、ウエルカム道東道オール知床魅力発信協議会として取り組んでいくべきと私は思います。
3年後に開通する道東自動車道は医療、観光、流通、経済振興、災害支援など、釧路根室内陸部と世界遺産知床周辺の自治体には計り知れない効果をもたらします。世界自然遺産知床を中心に振興局を超えて、知床ナンバーで連携した中標津、標津、別海、羅臼、斜里、清里、小清水の7町による新たな連携プロジェクトを早急に検討すべきと思いますが、町長のお考えをお聞かせください。
◆町長答弁
髙橋議員御質問の道東自動車道の開通予定と知床ナンバー7町の広域連携について御答弁申し上げます。
質問にありましたとおり、開発局が整備を進めます北海道横断自動車道、道東自動車道ですが、阿寒インターチェンジ、釧路西インターチェンジ間の令和6年度中の開通が決まり、釧路と道央圏が高速道路でつながることから、物流の効率化や交流人口の増加による観光振興の発展など、地域経済に対する効果は非常に大きいものと期待をしております。
道東自動車道の延伸に伴う根室管内への誘客PRなどの実施につきましては、平成31年3月に全線開通となりました釧路外環状道路に接続します、私が会長を務めます地域高規格道路釧路中標津道路整備促進期成会の整備路線である上別保道路もあわせて開通する予定であったことから、開通前の平成30 年度及び開通後の令和元年度において、平成30 年7月には道央自動車道、輪厚パーキングエリアにて開催されたネクスコ東日本北海道主催の地域PRイベントに、釧路開発建設部及び道東4振興局による観光プロモーションとの連携事業として参加し、令和元年9月にも同様に、道東自動車道十勝平原サービスエリアにて開催された同イベントに参加するなど、利用促進プロモーションを行い誘客に向けた取り組みを展開してまいりました。
3年後の道東自動車道の開通を前に、髙橋議員から御提案のとおり、知床ナンバー導入を契機とした振興局の垣根を越えた枠組みや、釧路地域、オホーツク地域との新たな広域連携を推進し、開通による医療、観光、流通、経済振興、災害支援など、世界遺産知床周辺自治体とともに、より高い効果を得られるよう取り組んでまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。以上でございます。
◆再質問
御答弁いただきましたが、今の答弁は3年前の答弁と変わりありません。私の質問は道東自動車道が3年後に開通することを見越して、別保インターチェンジを降りた道央・十勝方面からの車の行き先を、根室管内と世界自然遺産知床に向かわせる取り組みを行うべきだと言っているんです。
3年前の道内の高速道路のサービスエリアで実施した物産展については質問しておりませんし、サービスエリアで開催している物産展は、全国どこにでもやっています。
平成27 年3月に道東道の白糠インターチェンジが開通しましたが、翌年の平成28 年9月に調査された道央十勝方面から釧路根室管内に出入りする土日祝祭日の平均交通量は、1日1万7,900 台で、開通前に比べると2割増加しております。これを年間52週の土日だけで1044 日間、1万7,900 台を掛けると186 万台が釧路根室管内に出入りしていることになります。これは土日だけです。平日は含まれていません。
比較すべきではないと思いますが、同じ期成会で空港利用促進期成会があります。本年度の当初予算で1,800 万円の予算付けがされておりますが、目標搭乗者数は年間で20万人です。中標津空港の利用促進へ向けて積極的なキャンペーンや要請活動も大切ですが、私は道東自動車道を利用する移動者に対して、もっと宣伝効果の高いお金をかけたプロモーションが必要だと思いますが、町長はどうお考えになりますか。
◆町長答弁
観光客を誘致するという視点でございますけども、知床7町の各首長による話し合いはまだ、残念ながらコロナ禍もありまして、1度しか開催をしてないんですけども、そういう中でも、ナンバープレートをつけていただくことによって寄附金がありますので、その寄附金の使い道についてですね、今後そういった観光で盛り上げようではないかというお話はしている最中でありますので、このコロナ禍が終われば、またお話し合いをした上で、そういった取り組みについて具体的な話がするようになるかというふうに思っております。
またお金をかけてPRすればたくさん来るのではないかという感じでありますけども、掛ける金額の額にもちろんよると思いますけども、私はやはりしっかりとしたですね質の伴った観光がないとですね、本当にやっぱりお客さんファンというのは増えてくれないというふうに認識しております。そういった質の高い観光材をですね、しっかりと地域がしっかりとそういう認識をした上で行っていくという体制作りを、今後ともしっかりと取り組んでいきたいと思います。
決して観光客が来なくてもいいとは全く思っておりませんし、そういった部分では、広域観光特に大切な分野というふうに思っております。それぞれのこの地域ですと、阿寒ですとか知床のようなですね、ある程度そのパワーのある宿泊施設を伴った観光地というのは、残念ながら他にありませんので、新しくそれを改築するのは、作るのはなかなか至難の業でありますから、そういった部分では、そういったところも含めてですね、この地域の魅力、そしてもっと小さなパワーでありますけども、そのパワーをしっかり見せつけるような形を作っていきたいと思っておりますので、今後ともどうぞ御協力をよろしくお願いいたします。以上です。
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質問 地域高規格道路釧路中標津道路の整備促進と今後の整備計画について
答弁 国や期成会会員と協議し今後の整備計画を立ててまいります
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◆質問
それでは2問目の地域高規格道路釧路中標津道路の整備促進と今後の整備計画について質問させていただきます。
先ほどの質問と一緒にするかいろいろ考えたのですが、質問焦点がブレてしまいますので、2問目とさせていただきました。
前段に質問した、3年後に開通する道東自動車道終点の別保インターチェンジに接続する国道272 号線の地域高規格道路釧路中標津道路は、計画区間終点の標津町まで延長は約100 キロメートルあります。そのうち上別保道路区間7.8 キロメートル、阿歴内道路5.4 キロメートル、春別道路は13.1 キロメートルが整備されておりますので、未整備区間は残り約73.7 キロメートルです。1994 年、平成6 年に計画道路に指定されて26年が経過しています。2005 年、平成17 年の春別道路完成以来、根室管内の工事は15年間行われておりません。そのせいか、地域高規格道路釧路中標津道路整備促進期成会の会長である西村町長は、昨年選挙後9月の所信表明や今年3月の定例会の施政方針においても、高規格道路のことは全く触れておらず、一部の住民から期成会は解散したのかとの声も聞こえます。
このような状況下で先の質問で説明しました、防災減債国土強靱化に向けた道路の5カ年対策プログラム北海道版は、道東自動車道の平成6年の開通の記者会見と合わせて、新規に国道272 号線上春別防雪の事業も公表されました。事業内容は国道272 号線中標津町と別海町のほぼ町界に当たります春別川の橋の辺りから上春別市街地を経由した延長9.2 キロメートルについて、東側に防風林を造成し道路を約200 メーター移動させ、冬季間の豪雪地吹雪による視界不良を防止する大規模な計画です。
厚岸町は高規格道路釧路根室道路の尾幌糸魚沢間が事業化されたのは、期成会や関係する団体で国への要望活動を行ってきたほかに、厚岸町と関係団体のみで国への単独要望活動を行ってきたことが実を結んだ結果であると明言しております。
地域高規格道路釧路中標津道路は、インバウンド観光、交流人口、関係人口の増加、産業振興、経済振興など大きな役割が期待されております。この新規事業区間、上春別防雪を期に高規格道路の事業推進に向けて期成会を活性化し、新たな要請活動を展開していくべきではないでしょうか。
特に中標津町は、道路沿線に郊外型商業施設と町立中標津病院、農業試験場がある現在の国道272 号線南バイパスに対して、中標津空港と道立ゆめの森公園を経由し、終点標津町に向かう高規格道路による北バイパス計画は、交流拠点都市中標津に必要かつ重要な計画ですが、道路のルートがまだ決まっておりません。
この中標津空港に接続する高規格道路北バイパス計画を、道東自動車道の開通を見越して、国土交通省、北海道開発局に対し、厚岸町のように単独要請活動を含めて要請していく必要があると思いますが、町長の考えをお聞かせください。
◆町長答弁
髙橋議員御質問の地域高規格道路釧路中標津道路の整備促進と今後の整備計画について、御答弁申し上げます。
先の質問でも申し上げましたとおり、私が会長を務める地域高規格道路釧路中標津道路整備促進期成会の整備状況につきましては、平成31 年3月に上別保道路が開通して以来、次の調査区間として、阿歴内~東阿歴内間及び北方無去~中茶安別間の2区間の調査促進について、都市間の地域連携を一層促進し、人的物的交流や都市的サービスである高度医療、教育、文化観光施設等の相互利用及び広域観光ルートの設定、災害に対応した代替性確保など、高次的な都市機能を補完連携するネットワークとして、官民挙げての取り組みを推進している釧根トライアングル整備構想として、北海道横断自動車道路釧路根室間建設促進期成会、地域高規格道路根室中標津道路整備促進期成会、さらには根室地方総合開発期成会とともに、毎年、釧路札幌東京と要請活動を展開し、早期の整備促進に向けて取り組みをしております。
このような中、根室地方総合開発期成会で、防雪対策として要望しておりました国道272 号線上春別防雪事業が、本年3月末に正式に事業化が決定し、この上春別防雪事業は、当期成会の整備路線に含まれている区間ではありますが、国道の防災対策として事業化されたところであり、将来的には地域高規格道路釧路中標津道路の一部として機能することを想定した整備を予定しているとの事業主体である国より説明を受けております。
近年では新たな整備区間の事業化に向けては、現道の交通課題等の把握、分析、妥当性、緊急性を含めた整備の必要性の検討、必要とされる道路機能に関する調査を実施した上で決定されるとのことであり、既に採択となり早期着工が待たれる北海道横断自動車道、根室線尾幌糸魚沢間につきましても、現道は津波浸水予測区域に含まれ、大雨でも頻繁に通行止めになるなど、早急な整備が必要と国に認められたものであり、それまでのプロセスとして個々の要望も大切ですが、計画段階評価の促進に関し、私も北海道横断自動車道釧路根室建設促進期成会の副会長という立場で、中央要望に参加するなど、地域一体となり要望活動を展開していくことにより事業主体である国に対して、働きかけアピールを強めることも重要であると考えております。
議員がおっしゃる北バイパス計画につきましては、過去の記録にも見当たらず、正式な計画ではないと認識するところでありますが、中標津空港に接続する高規格道路の整備は、観光産業振興経済振興につながる大きな役割と、災害などが発生した際の物資運搬に有効なルートであると私も思っております。
新たな路線の整備計画に向けては妥当性緊急性を含めた整備の必要性の検討などが条件でありますので、既存の要望路線も含め、優先的に整備を促進しなくてはならない箇所等がないか、改めて事業主体である国や期成会会員の皆様とも十分に協議し、今後の整備計画を立ててまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。
◆再質問
質問も焦点がブレて混乱したら困るので、質問を2つに分けたつもりでしたが、何か今度は答弁の方がかなり混乱しているように私は感じます。
これからの道路整備は妥当性緊急性など整備の必要性を検討するのが条件とのことですが、御答弁にあった釧根トライアングル整備構想、これは3つの高規格道路が重なって三角形になるんですが、この高規格道路3路線に優先順位はあるんでしょうか?
もしもあれば町長の優先する順位を教えてください。
それと、6月1日に令和2年度国勢調査速報が公表されました。メモのご用意はいいでしょうか。釧路根室道路の沿線住民は、厚岸町、浜中町、根室市合わせて人口約3万9,000 人です。一方、釧路中標津道路の沿線住民はと言いますと、根室管内4町だけで人口が4万7,000 人で、途中の標茶町を加えると5万4,000 人になります。先ほどの知床ナンバー7町の人口は6万7,000 人。費用対効果を考えても優先順位は明確だと私は思います。
厚岸町の独自要請活動を例に挙げたのは年に1度の総合開発期成会のついでに要望書を提出する要請活動だけでは、必要性が伝わらないと思うからです。毎年このような要請を繰り返していては、地域間競争にも自治体間競争にも勝てないと思います。
中標津町も各省庁に独自要請できる体制を作るべきと考えますが、町長はどのように考えますか。
◆町長答弁
まず釧根トライアングル構想に入っております釧路根室間の道路、それから釧路中標津間の道路、根室中標津道路、それぞれありますけども、優先順位をどっから先にやるかというんではなくて、それぞれ順番よくやっているというのが現状でございますので、123の順位を付けるというのはそれは当然ないと思いますし、必要なところから始まっているという認識はしております。
それと人口の関係でございますけども、もちろん人口の多いところを結ぶというふうなところ、それから交通量の多いところを結ぶというのもこれもございますし、それぞれいろんな考え方があるかというふうに思いますが、厚岸の道路につきましては先ほども申し上げましたとおり、防災の観点上非常によろしくないという状況がはっきりしておりますので、津波も受けやすい、それから大雨等での浸水も頻繁に起こっているという部分でありますので、当然、緊急性が高まったということで先に入ったというふうに思っております。そういうことでありますれば、逆に先ほど言ったその上春別道路も吹雪で通行止めになりやすいという点から認められて進められたというふうに考えております。
したがいまして、道路の優先順位、もちろん重要なところからするというふうにありますし、その都度、始めは津波の予想もですね、過去にはなかったものがやはり近年になって非常に重要なってきたという要素がありますので、そういうところから始めるのはこれは理解できるところであります。
今後もですね、引き続きそういった論点をしっかり整備しながら、要望活動を強化していきたいというふうに思っておりますので、御理解をお願い申し上げます。
◆再質問
ただいまの答弁で、尾幌糸魚沢の区間は津波のおそれがあって緊急性が高いっていう御答弁いただいたんですが、そこには花咲線も走っているんです。要するに、花咲線を今後存続していくための根室市長が会長となっている、その会の会員にも町長がなっています。花咲線の存続、また花咲線の移転も考えて、今後、協議していかなければいけないかなと思っています。
町長は所信表明や施政方針の中で、あと日常的に公式な場面でよくバランスのよいまちづくりという表現をされます。それとは違うかもしれませんが、町長はアメリカ製のマーチン社の高級ギターをお持ちで高いギターはバランスがよいとよく言って自慢されておりますが、私は安い国産のギターしか持っていませんけど、交通計画も同じで飛行機による空路、自動車による陸路、そして人が歩く歩行者道、これらがバランスよく整備されて魅力あるまちづくりが私は実現できると思っています。
高速道路や高規格道路、これは交流人口関係人口の拡大に大きく寄与することは先ほどから申し上げました。このバランスを図るために総合的な交通計画を再度検討すべきと思いますが、町長のお考えをお聞かせください。
◆町長答弁
まずバランスの良さというのは、やはりトータルバランスというふうに思っていただければと思います。私常々、バランスの良いまちづくりというふうに申し上げておりますが、やはり何か一つ飛び出ているのも、もちろん大切ではありますけれども、結果的に人間が住むわけでありますので、いろんな部分の要望に対してですね、そこそこやはり対応できているようなまちづくりが必要ではないかというふうには思っているところであります。
交通問題に関しましても中標津空港ありまして、空の出入りというのが、これはまた非常に重要な部分でありますし、札幌にも近い、それで札幌からのですね、医師が毎日のように行き来しながら医療を確保していただいているという部分で、本当に重要な部分だと思っております。
また観光ルートとしましても、東京とつながっているというのも非常に重要ですし、チャーター便をですね、やはり来ていただけるというふうになったので、そういった空の部分はとても重要。それから日常的に使う部分では、当然その直近のやはり近い大きな都市が釧路でありますから、そこへのルートというのも大切だと思っております。決してそのないがしろにしているつもりは全くありませんし、今後もですね、力を入れてですね、しっかりとした道路整備できるように、交通体系整備できるようにしたいというふうに思っておりますので、御理解をお願いいたします。終わります。
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